口の機能としては、咀嚼、嚥下、発声等があります。
口は食事する際に、食べ物を咀嚼し、味わい、嚥下することで、消化を助けます。この機能との関係で、咀嚼機能障害、歯牙の障害、味覚障害、嚥下機能障害が存在します。
他方、発声の関係で、言語機能障害があります。
また、口は副次的ではありますが、呼吸機能も担っておりますので、その関係でも後遺障害が存在します。
咀嚼の障害は、顎関節の障害、開口障害等によって生じます。
咀嚼機能は、効率的に栄養を吸収するために重要であるため、咀嚼の障害についても、どのような食事をとることができるかという観点から判断されます。
例えば、流動食以外は摂取できないのであれば1級、粥食又はこれに準ずる程度の飲食物以外は摂取できない場合は4級といった形で定められております。
歯牙の障害は、簡単に言うと、歯を何本失ったかという観点から決定されます。
もっとも、歯牙の障害については、今日では様々な矯正方法が存在するためか、10級~14級となります。
食事は人生において大きな意味があるため、味覚障害は大変重い障害といえます。
もっとも、栄養を吸収するという観点からいえば咀嚼機能よりも重要性が落ちるためか、後遺障害の等級としては、味覚を失ったとしても、12級となっております。
嚥下機能は、食物を飲み下す機能です。
嚥下障害の原因は、麻痺や筋力の低下等です。嚥下障害を発症した際の被害者の方の負担は、咀嚼機能障害と同様です。すなわち、十分な栄養を摂取することが困難となります。
このような観点から、嚥下機能障害は、咀嚼機能障害と同等の等級が認定されることになります。
人は社会的動物と呼ばれることもありますが、言語はそのコミュニケーションの中核を担う機能の一つです。
そのため、言語の機能は等級上重視されており、言語の機能を廃した場合には3級が認定されることになります。
呼吸機能は中心的には鼻で担われておりますが、口も呼吸器の一つです。
そのため、気管カニューレの抜去が困難な場合には、後遺障害として認定されます。
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