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下請法の正式名称は「下請代金支払遅延等防止法」です。下請法の目的は、「下請代金の支払遅延等を防止することによって、親事業者の下請事業者に対する取引を公正ならしめるとともに、下請事業者の利益を保護し、もって国民経済の健全な発展に寄与すること」です。
親事業者がその優越的な地位を利用して代金の支払遅延等の不当な行為を行うことは、独禁法にも違反する行為です。
しかし、親事業者と下請事業者との関係には
といった特徴があります。
そこで、下請法は、このような親事業者と下請事業者との関係をも踏まえた上で下請法の目的を達成するべく、下請法の対象となる取引を限定した上で、親事業者の義務と禁止事項を規定しています。
下請法を理解することは、下請法によって利益が守られる下請事業者の方々にとって非常に重要です。しかしそれだけではなく、親事業者の方々にとっても、下請法の規定を正確に理解した上でコンプライアンスの問題が発生しないよう注意を払うことが、会社の評判や利益を守る上でとても重要であるといえるでしょう。
下請法の対象となる取引は、①取引内容及び②親事業者・下請事業者の資本金規模で限定されています。
①物品等の製造・修理委託及び政令で定める情報成果物(*1)作成・役務提供委託(*2)を行う場合
*1政令で定める情報成果物:プログラム
*2政令で定める役務提供委託:運送、物品の倉庫における保管、情報処理
②情報成果物作成・役務提供委託を行う場合(①の情報成果物作成・役務提供委託を除く。)
親事業者が、資本金の額の少ない子会社等に下請事業者への製造委託を行わせて下請法の規制を免れることを阻止するため、下請法はそのような場合の子会社を親事業者と見なす旨の規定を置いています。
下請取引では、取引が口約束で行われたり、あるいは取引条件が不明確なまま取引が行われていることがあり、そのために下請事業者が不利益を被ることもあります。
このような下請事業者の不利益を防ぐため、親事業者は、下請事業者に製造委託等をした後直ちに、下請事業者の給付の内容、下請代金の額、支払期日及び支払方法等の事項を記載した書面を下請事業者に渡さなければならないこととされています。
あわせて、親事業者は、同様の事項を記載した書面を作成して自社でも保存しなけれななりません。
親事業者は、下請代金の支払期日を下請事業者からの給付を受領してから60日以内(かつ、できる限り短い期間内)に定める義務があります。
そして、支払期日までに下請代金を支払わなかった場合は、公正取引委員会規則で定める割合の遅延利息(年14.6%)を支払わなければなりません。
下請法は、親事業者に対して下記の11の行為を禁止しています。たとえ下請事業者が了解していたとしても、また、親事業者に違法性の認識がなかったとしても、下記の禁止事項に触れれば下請法違反となりますので、注意が必要です。
下請法4条1項は、親事業者が製造委託等をした場合には以下の行為をしてはならないと規定しています。
下請法4条2項は、親事業者が製造委託等をした場合には、以下の行為をすることによって下請事業者の利益を不当に害してはならないと規定しています。
公正取引委員会、中小企業庁及び所轄主務大臣は、親事業者もしくは下請事業者に対して、報告を求めたり、立入検査を行ったり、帳簿書類等の検査を行ったりする権限があります。
公正取引委員会は、この権限に基づいて定期書面調査を行っていますので、調査書面の送付を受けた事業者は回答を行う義務があります。
公正取引委員会は、親事業者が下請法4条に規定されてる禁止行為を行ったときは、当該違反を改めるべきことを勧告するものとされています。
「私的独占」と下請法の規定の両方にあたる行為を行った親事業者が、下請法上の勧告に従った場合は、その勧告にかかる行為については独禁法上の排除措置命令や課徴金納付命令を受けないこととなります。
また、公正取引委員会は、原則として勧告を行った事例については、親事業者の名称、違反事実の概要、勧告の内容を公表しています。親事業者のレピュテーションへの影響は極めて大きいといえますので、下請法違反行為を行ってしまわないよう、社内のコンプライアンス体制構築を徹底することが求められます。
親事業者が、書面交付義務、書類の作成・保存義務を守らなかった場合には、親事業者及び親事業者の代表者、従業員等が、50万円以下の罰金に処せられます。
また,定期書面調査等に対して報告をせず又は虚偽の報告をすることや、立入検査の拒否・妨害を行った場合も同様に罰金に処せられます。
※本ページの記載事項は、記載時点における法律、状況等を前提にして記載しております。
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