近年では、法律の専門家でない方も、インターネット等を用いて法律に関する情報を集めることは比較的容易になっています。

そのため、当事務所におきましても、一般的に得られる知識より高いレベルの回答ができるよう日々心がけております。

しかし、法律に関する情報を得やすくなったことで、一般の方からすれば、どのような場合であれば弁護士に相談した方が良いのかということが分かりにくくなっているという現実があるように感じます。そして、その結果、「もっと早くにご相談していただければもっと良い方法があったのに」という思いを抱くようなケースも少なくはありません。

法律の条文の内容は、一般に公開されています。しかし、その条文に書いてあることだけで全てを判断できるわけではなく、条文を解釈するということが必要となります。条文の解釈は常に一通りではありませんから、判例や裁判例、論文、書籍などで条文の隙間を埋めつつ解釈をしていくことになります。

そのため、法的な問題を解決するにあたっては、”あなた自身の”具体的な事案において、その条文、その判例を使えるのかどうか、使えるとして、どのような切り口で判例を使っていくのか、という点が非常に重要となります。

弁護士の仕事は、単に法律や判例をたくさん暗記するということが求められているのではなく、あなたの個別具体的な問題を解決するということにその主眼があります。

そのため、弁護士に相談した方が良いかどうかを悩まれたときは、まず、弁護士に何を尋ねたいかということを考えてみて下さい。そして、あなたの悩まれている事案が、法律上どのような結論になるべきなのかという点が分からない、どのタイミングでどの手続を利用すればよいのかわからないということであれば、おそらくそれは弁護士に相談して、解決への道筋を立ててもらうことが良いと思われます。

もっとも、そもそも弁護士に相談するのが早すぎるということはないのではないかと考えております。一般的には、問題解決に早期に着手した方が、早期解決を実現できる可能性は高くなります。「一人で悩んでいてけれど、弁護士に相談して心が軽くなった」という声もよく聞きます。相談したい、というお気持ちになられた際には、お気軽に法律相談をご利用されると良いのではないでしょうか。